繊細さ
とにかく おとなしくて。というよりも・・・
写真を送ってくださったその姿からは、ため息が聞こえてきそうなほど。
なにか、落ち込むようなこと。思い当たることはありませんか?
たずねてみると
「最近、ケンカをして負けてしまって落ち込んでいるのかも・・・」
けれども、このときだけ。というより、いつもこのような雰囲気で
床に鼻をくっつけて、ごはんを食べようとしないということ。
ーここにいて、何の意味があるの?ー
そんな声が聞こえてきそうなS君。
犬というと、屈託なく。元気で明るくて 笑顔をふりまいてくれるような。
そういったイメージが たしかに強いのだけれど。。。
一番に浮かぶエッセンスは Gentian(ゲンチアン)。
わたし自身も助けになってもらうことのある、そして不思議なくらい
その渦中から解きほどかれるようなエッセンス。(個人差はあります)
ほかの花たちが色とりどりに咲くなか、じっと固く蕾を閉じ
まわりの草たちに隠れるように 地面のちかくに育つ・・・。
花は弱い陽射しのなか、ようやく咲き
その内側は繊毛にびっしりと覆われている・・・。
ゲンチアンの特徴には、このような記載があります。
遅咲きで、周りの花とは違う繊細さをもつ ゲンチアン。
周りの犬たちとは 違う雰囲気をもつS君。
たしかに重なり合うところがないとはいえません。
とはいえ、
ごはんを食べてくれないというのは、やはり心配なこと。
S君がすこしでも 元気を取り戻してくれることを願って・・・。
「根っこの部分に養分を与えてあげるように・・・。」
こんなとき、師の言葉が浮かびます。
エッセンスを選び 暫くして、気づいたことがありました。
わたしたちは つい、自分と他者を比較したり、優劣をつけたり。
そういった視点に陥りがちで、知らず知らずのうちに 違っていることを
なにか、普通でないように考えてしまうのが得意かもしれません。
けれども、果たしてほんとうにそうなんだろうかと・・・。
S君には、S君の個性というものがあってよいのではないか・・・
そんなふうに思えたのです。
エッセンスを送りとどけてから、その後のS君のお話をうかがうと
ごはんを食べてくれるようになったとのこと。
おとなしくて、ほかの犬たちと違っていたって「S君でいいんです・・・」
そう、おっしゃってくださる心あたたかな方の元へと新たな生を歩み
はじめたとのこと。
いまではすっかり家庭犬として、クッションに横たわって過ごすS君の
姿を写真から拝見することができました。
ー落ち込むような状況にあっても、そこを乗り越えて 精一杯 生きるとき
こころから望んでいることは必ずかなうー
ゲンチアンが後押ししてくれたS君の体験から、感じたことです。
S君、幸せに。
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