ちいさな芽
「安易に近づくことができず、困っています。
こんなに威嚇するコは めずらしい・・・。」
いつになく、シェルターさんらしくない言葉でした。
保護後 まもなくのことで、エッセンスを選びとる手がかりになりえる
そのほかの情報も少なく むずかしいと感じたこと。
関西にある 保護施設へ訪問した際の おはなしを思い出します。
どのコも救いたい。けれども、人間が手を差しだしたとき。
近づいてこれないコ、噛みつくコは その時点で人間と共存できる見込
みがないと判断され、命を繋ぐことから 除かれてしまう・・・。
ー生まれて わずか1年ほどの間に、2度 捨てられたコー
仔犬時代は 成犬とはちがった可愛いさです。
ふわふわで、ちっちゃくて、ころんころんしていて。
まるで、ぬいぐるみのよう。
犬種の特徴、血筋の差は 考えられなくもないけれど、まだ1歳の彼。
ぬいぐるみと大きく違うのは、”生きている” ということ。
ー犬を買うことはできても、飼うことはできないー
お金でなんでも手にはいる 世の中が招く裏側にあるもの・・・。
シェルターさんとお話しながら、フラワーエッセンスは Vine(ヴァイン)
を選びました。イメージは リーダー。
有能でありながら、支配的に相手を思い通りにしようとする 側面がある
ように感じたからです。
わたしの愛読している本に 興味深い記述がありました。
野生のまま放置されたヴァインからは、おいしいブドウの実はできず
人の手をかけ、度重なる剪定をうけ 厳しい状況を強いられつづけた木に
こそ、甘い実がなる・・・
過去、飼い主だった方は 誤ったかたちで コントロールしようとして
いたのでしょうか。
このコもまた、これまでの体験から あやまった方法をあたかもそれが
正しいと覚えてしまったかのようでした。
日を追うごとに 雨が嫌い。若い女性が嫌い。・・・
保護当初には わからなかったことも 少しずつ、わかってきました。
このコの気持ちにあるのは なんだろう・・・。
今度は いくつかのエッセンスに向かってもらいました。
当初はどうなるかと、遠くから見守りつつ。
日に日に お顔がとても 穏やかになっていく Y君。
大嫌いだった雨のお散歩も、いまでは大丈夫になっていると聞きます。
お天気の良い日には、外でおなか丸出しになって 寝転がっている姿も・・・。
強さを前に押しだしているものこそ、ほんとうは弱かったり、助けが
必要だったりするのかもしれません。
ブドウの花のおはなしのように、手こそかかるけれど。
甘くて、おいしいブドウの実がなってゆく 秘めた可能性 をみているよう
でした。
一見、悪いようにみえること。
もう終わりのように思えてしまうようなことであっても、そこには
まだみない ” 可能性 ” という ちいさな芽があること。
フラワーエッセンスを通して、1歳のこのコが 教えてくれたことです。
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